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「食べることって好き!」ってう人は、数多くいる。
その食べることを仕事にしよう!と決心する人も、割と多い。
気づいたら「仕事になっていた」というのは意外と少ないかも。
南風食堂のお二人、三原さんと小岩さんは、「気づいたら、作って食べてもらうのが仕事になっていた」数少ない派。
二人の持つ空気は、春のようにゆるゆるで、ほのぼの。
二人をつなぐ料理が生まれる場所、南風キッチンにお邪魔して、おトモダチみたいにお話を聞いてきました。

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![[写真] 南風食堂さん](img/rst23_img01.jpg) 
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◆南風食堂(なんぷうしょくどう)
三原寛子さん(緑の帽子)、小岩里佳さん(帽子なし)二人によるケータリングユニット。三原さんは1974年東京出身、小岩さんは1976年埼玉出身。日本大学芸術学部写真学科で出会う。2000年にケータリングユニットを結成、現在大小さまざまなパーティや展覧会などでのフードケータリングを行う。主催者とともに作り上げる空間とメニューが人気。雑誌『リビングデザイン』にて「worldside chronicles」を好評連載中。著書に『南風食堂のおはこ料理』(双葉社)。
公式ホームページ:
http://www.nanpushokudo.com/
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─お二人は、日芸(日本大学芸術学部)の写真学科で出会って以来の関係だそうですが‥‥そもそも二人でお料理を始めたきっかけはなんですか?
三原寛子さん(以下M)▼写真学科って学生数が少なくて、高校みたいな感じ。クラスメイトをみんな知っているという環境でした。クラスごとの課題も多くて、他の大学生みたいに、講義が終わって遊びに行く、というより課題をこなすことのほうが多くて‥‥。
1、2年生のときは、埼玉の所沢よりさらに奥へ行った所に校舎があったので、まわりには何もなくて
小岩里佳さん(以下K)▼お店がないから作ったほうがおいしいものが食べられる環境で、ね?
M▼(頷いて)誰かの部屋へ行って、課題をやりながらごはん作って食べて‥‥みたいな毎日でした。
M▼その頃から、私たちが料理を作る係で、他の友だちは姫のように待っていて(笑)、『野菜が食べたい‥‥』とか言っているくらいで(笑)
K▼私たちは『はっ!』みたいな感じで、ね。
M▼‥‥たぶん“食いしん坊度”が他の人よりも上だったんで。食べたいときに我慢できなくて、自分で作ったほうが早い!みたいな。
─なるほどね。それは卒業まで続いたんですか?
K▼なんかイジメられているみたいですね(笑)
M▼3、4年は校舎が東京の江古田だったので、まわりのおいしいお店で食べることもあったんですけど(笑)
K▼もともと三原さんが食いしん坊だったのもあると思うんですが、周りのみんなも、食べ物に対する興味がどんどん喚起されちゃって、『毎食おいしいものを食べたい』というふうに啓蒙されたんです。
M▼今は友だちみんな、びっくりするほど食いしん坊ですよ。
K▼みんなを育てた、というか‥‥
M▼いまでも、会うとおいしいお店の紹介とかしあいますね。食べ物の話ししかしない!
─そもそもお料理を作るのが好きだったんですか?
K▼私はお菓子を作るのが好きでした。ケーキを焼いたりプリンを作ったりとか。
M▼家庭科部だったんでしょう?
K▼かていかぶ‥‥“クッキングクラブ”と呼んでください(笑)
クッキングクラブで初めてバナナケーキとかチョコレートケーキを作ったんです。今までそういうケーキを作ったことがなくて、初めて食べて『なんておいしいんだろう』って。ケーキをみんなで作るのも楽しくて。
M▼私の家は、母も働いていたので。自然発生的に‥‥。自分のものは自分で作るようになって、‥‥なんなら(家族のぶんも)作れっていう(笑)。でも、ぜんぜん苦じゃなくて。
─そのお二人が、ケータリングをはじめたきっかけは?
M▼私が勤めていた編集事務所で、キューバの物語の映画についての単行本を作ることになって。その出版記念パーティのときに、『そんなに食いしん坊なら料理を作って出してみたら』といわれたのが、最初。気軽に受けたら、実は200人とか300人のパーティで、料理を(そういう公の席に)出したこともなかったので、本格的にいろいろと調べて、キューバ大使館に電話して『青いバナナを食べているらしい』と知って、青いバナナを東京中で探したり。バナナの葉っぱでお皿を作って取り皿にしたり‥‥
K▼一ヶ月間くらい、盛りつけとか研究して‥‥。チョリソーの楊枝を指す角度とか研究したりして(笑)。『こっちのほうがカワイイー』とかみんなで言い合ったりして、ね?
M▼もちろん『南風食堂』なんて名前も付いていなかったから、料理の好きだった人を巻き込んで、すごく本気で楽しんでいました(笑)
K▼どうせやるなら名前をつけようかってことになって
M▼それでそのときに『南風食堂』って名前がついたんです。そのときは、一回だけだと思ったんですよ。それが、‥‥来てくださったお客様からも好評で、『(ケータリングを)お願いしたいんですけど‥‥』って頼まれて‥‥いつのまにか‥‥
─“ケータリング”というスタイルではなく、他のお料理のお仕事の可能性もあったのでは?
M▼お料理の仕事がしたかったわけではなくて‥‥
K▼みんなで料理を作ったり、みんなが楽しんで食べたりする、『おいしかったよ』って言ってくれる、その感じがただ単純に、すごく楽しかったんです。いただいたお仕事も、不思議とそういう感じのものが来るので、その感じを大事にしていきたいな、と思う。
M▼“職業”というより、楽しいのがずーっと続いてきているという‥‥
K▼そう‥。料理を専門的にやっていたわけでもないし、プロのシェフでもないし‥
M▼将来的にお店を出してとか、料理家になって、ということを目指しているわけでもないし
K▼私たちがどうのっていうのではなくて、一人よりも二人。家族でするのもそうですが、誰かと一緒に料理をするのは楽しい。『一緒に料理するのは楽しいよ』っていうのを発信していきたいですね。
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