My bottle,My Cup Interview Vol.5

中嶋朋子さん

多忙な毎日の中でもマイボトルがあれば
「いつでもどこでも自分のカフェになる」
という中嶋朋子さん

もうずっと昔から、マイボトルを使っているという女優の中嶋さん。お仕事でもプライベートでも、なくてはならないものだそうです。

いろいろ使いわけています

中嶋朋子

「舞台とかナレーションの仕事のとき、のどのケアをするために温かい飲み物をよく持っていくので、こぼれなくて保温のきく容器が必要だったんです」

愛用のマイボトルを取りだすと、まずは一口。かなり前から使っているもので、買ったころは現在のような気軽に飲めるタイプのボトルは、まだほとんど売っていなかったといいます。「すごく探しまわって買った記憶があります。最近はいっぱい出てきましたね」

デパートや雑貨屋のマイボトルコーナーを見るのも好きという中嶋さんのお家には、水筒なども含めるとタイプやサイズの違うボトルが10本以上あるそうで、なかには中学生になる息子さんが学校に持っていくものも。

「男の子なのでかっこいいほうが好きだから、見た目はわりとシンプルなものだったら文句は言わない。でも、サイズが難しいんです。持たせるには軽いほうがいいと思うけど、いっぱい飲むから容量はないと駄目で。それで保冷や保温も効いてっていうのを探すのがけっこう大変ですね」

もうひとつ持ってきている、と見せてくれたのは、どこでもお茶がたてられる野点(のだて)セット。「こういうのは、初めてお仕事する人とかとコミュニケーションをとりやすくなったりするから。あと、散歩に行くときも持っていきます」

そういうときは、別にお湯を入れた水筒も必要なので、けっこうたくさん持つことになるそうです。逆に、動きまわるときなどはなるべく小さく、コンパクトに。

「臨機応変にそのときの自分のタイムスケジュール、どういう動きになるかによって使いわけています」

飲み物は体調と気分にあわせて

雨が降って急に冷えこんだその日、中嶋さんがマイボトルに入れていたのはハイビスカスやローズヒップの入ったハーブティーでした。「ビタミンCがいっぱい入っているのにしました。風邪ひきそうな寒さだから」

ボトルと同じく、飲み物もその日によってさまざまだといいます。

「その日の体調と気分を、出かける前に『今日はどうかな』って自分にチューニングするんですよね。そういう時間を一瞬でも持つと、ちょっとした自己管理になるのでいいんですよ。

気分によっても、体調によっても変えられるのがいいところで、紅茶はよく殺菌作用があるっていうから、風邪が流行ったりする秋冬のシーズンになると紅茶を入れたりもしますし、声を使う仕事のときは、自分でカリンをはちみつに漬けて作ったカリン漬けを、お湯や紅茶に溶いたりします」

カリンは長野のご親戚から送ってもらうそうです。他にもこれは、というおすすめレシピをきいてみました。

「梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)なんかどうかな?お番茶に、しょうがのすりおろした汁と梅の果肉と、一滴くらい醤油をたらして。おいしいですよ。風邪ひいたときとか、体が温まって、塩分もとれる。梅干しにクエン酸も入っているし。容器は強い素材のほうがいいかもしれないですね。

あと、果物を干して、茶葉と一緒に煮出すと、すごくいい香りのフルーツティーになります。キウイとイチゴとかけっこうおいしいです。ドライフルーツにするのもちょっと大変だけれど 、日曜日とか時間のあるときにそういう作業をするのもまた素敵…日向ぼっこしながら、ひっくり返したりして。いろいろレシピを考えるのも、楽しいと思いますよ」

こういうのもあるといいですね

「ボトルは広口で、パーツがばらばらにできるものが洗いやすくていいですね。あと、ワンタッチだと飲むのが楽です。ただ、それは自分だけで飲む場合」

中嶋さんは、飲み物をひとりで飲むだけでなく、人にすすめることも多いので、そのために水筒やカップを別に用意することもよくあるそうです。「最初から2個ぐらいカップがついているのもいいですよね」

そんな話を皮切りに、中嶋さんはこんなマイボトルがあったらいいな、という興味深いアイディアをいろいろ出してくれました。蛇腹型や袋型でたためるもの、男性向けにウイスキーボトルのようなポケットサイズで薄型のもの、日本の伝統工芸を取り入れたものなど…

「便利だからっていうのもあるけど、ステイタスというか自分の趣味の表現として持つとか、そういう方向性もありなんじゃないかな。楽しみとか喜びっていう観点から発展してもいい気がする」

また、マイボトルやマイバッグの優待がある店や、給水スポットなどをまとめて一覧できる「エコマップ」のご提案もありました。ただつくるだけでなく、それを周知することが大事だとも。

「お店でせっかくやってくださっていても、埋もれちゃうともったいない。そういう情報を細かく吸いあげてマップにしたら、うちも、って参加するお店も増えるかもしれないし。なにか企画して、給水できるところを散歩するツアーとかやってもいいですね」

いつでもどこでも自分のカフェに

「どうしても忙しい仕事なので、自分の時間とか自分の空間っていうものを持つことがちょっと難しかったんですが、お気に入りのお茶を持って出かければ、いつでもどこでも自分のカフェになるじゃないですか。それで、ほっとした瞬間が得られるから」

自分で飲み物を用意すること、そして、それを持ち歩くこと。ひと手間かけることで自分のペースを得られる。それがとても重要なのだと教えてくれました。

「一呼吸おきたいときに、やっぱり自分の手もとにあるとすごくいいと思います。これはやってみないとわからないこと。たとえば、どこかでなにか飲もうとしたとき、なにも持ってなかったらまず買わなきゃ、っていうのが一段階入っちゃうけど、持っていればどこでひと休憩しようかなって、気持ちのいい場所を探すほうに時間を使えるんです。

飲み物の用意も、ほんの数分でできることだから。いろんなお茶をそろえておけば、今日はどれにしようって考える瞬間が楽しかったりもしますから。それに、自分の朝の時間にひと手間を入れるってことは、それだけゆとりを作らなきゃいけないでしょう?バタバタって出かけるんじゃできないから、自然に時間配分をするようになってくるんですよね。

やってみれば、そんなに労力じゃないのに自分のちょっとした時間を得られる。そっちの喜びのほうが大きくなってくると思います」

たとえ普通の水でも、香りのいいシロップなどを少し振るだけで違うはずとアドバイスしてくれた中嶋さん。日々のサイクルの中で、自然に楽しんで実践している姿が魅力的でした。

(2011年10月上旬 劇団ひまわりにて)

中嶋 朋子さん

女優。東京都生まれ。国民的テレビドラマと呼ばれた「北の国から」で22年の長きにわたり螢役を務める。以後、映画、舞台へも活躍の場を広げ、実力派として高い評価を得る。他に、朗読、執筆、講演でも独特の感性を発揮。根強いファンを持つ。エコロジストとしてのやわらかなライフスタイルも注目を集め、そのしなやかな自然観が共感をよんでいる。舞台「おやすみ、かあさん」(作/マーシャ・ノーマン 演出/青山真治)11月26日?12月4日 あうるすぽっと(東池袋)に出演。

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